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  • Writer's picturemasa_dayo

大きな問題が起きる時




過去に株式相場や金融市場を揺るがす出来事といえば、1929年のニューヨーク市場を発端とする株価暴落、後に世界恐慌へと発展。また、日本においても1990年からのバブル崩壊、2008年のリーマンショック。いずれも、金融危機である。金融危機というのは、金融システムに何らかの支障が生じることにより、モノの経済へと波及するような事象である。金融というのは金融機関を通じて、お金を貸し手から借り手へ融通することである。正常な時と違い、直ぐにでも薔薇色に値上がりしそうなモノに人々は挙って、お金を借りて買いまくる。buy now after pay そんな、心理に大勢の人が参加すればするほど熱狂し、気がつくと、価値がなかったことに気がつく。証券会社や、投資銀行は、口が裂けても、この価値はそんなに高いモノではないと、あくまで正常な状況であることを肯定する。

 かつて、戦後、先進国の中で唯一、このショックにより、デフレーションを経験した国は日本だけである。1989年末、日経平均株価は史上最高値を付け、翌年も薔薇色なマーケットを予測していた人たちばかりであった。しかし、当時、不動産が高く、サラリーマンが、なかなか家を買うことも出来ない状況でテレビでも問題視されていた。そこで、日本銀行は強烈にバブル潰しをやって、崩壊した。決して世の中はインフレ的な経済でもなく、ただ不動産や金融資産が高騰していた状況。日銀は何度と公定歩合を引き上げた、その結果、不動産は値下がりし、株式も暴落した。結局は不動産、株式を担保に、貸しまくった銀行が融資した資金を回収出来なくなったため、混乱が生じた。それでも金融機関は、時間が経てば資産価格も戻るだろうと、不良債権処理をしてこなかったため、長くデフレーションが続くことになってしまった。解決するためにどれ程の時間を費やしたかは、言うまでもない。山一證券、三洋証券、北海道拓殖銀行、と連鎖的に倒産したことで、世の中全体はデフレーションというものを実感したものだろう。

 一例ではあるが、金融システムが混乱する時、世の中に酷く影響を及ぼすことが一番怖れる事である。

最近、クレディスイスの話題をよく耳にするが、何か、見えないところで地殻変動が起こってなければいいと思う。

 共通することは貸したお金が、投資したお金が考えていたように戻ってこない時に起こりやすい。

偶然ではあるが、今年のノーベル経済学賞は、ベン・バーナンキという、知る人ぞ知る経済学者である。

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